「ヒンカリ」は水餃子や小籠包に似た、ジョージアの伝統料理の一種です。
小麦粉の生地で、牛肉や豚肉などの挽き肉を包み、茹でて食べられています。
ワインの発祥地として有名なジョージアですが、ワインではなく“ビール”や“ウォッカ”などのおつまみとしても食べられることが多い伝統料理です。
ヒンカリとは
見た目は、小籠包に似ていますが、本場中国の小籠包よりも大きく古くから愛されるジョージアの国民食のひとつです。
小麦粉で作られた皮の中に具と共に熱いスープが包まれています。
具材は、ひき肉(牛・豚・羊肉が主流)、ハーブ類(パクチーが一般的)、玉ねぎ、にんにくです。ベジタリアン向けに、お肉の代わりにマッシュルームやマッシュポテトが使われることもあります。
ヒンカリの特徴、小籠包との違いは
ヒンカリ | 小籠包 | |
皮の厚さ | やや厚い | 薄い |
サイズ | 大人の握り拳ほどのサイズ | 子どもの握り拳ほどのサイズ |
中の具材 | ひき肉、野菜、ハーブ類 | 豚肉が一般的 |
味 | エスニック風味でややスパイシー | 中華味 |
食感 | モチモチしている | ツルッとした口当たり |
食べ方 | つまみのような部分手にして、ヒンカリを逆さまにしてからかじり、最初は皮の部分を少々噛んで、皮の中に閉じ込められた肉汁をいただきます。その後、皮と一緒に中のお肉を食べます。 ※結び目の一番上の部分は、茹でられていないため硬いので残すこと |
レンゲの上にちょこんと載せて、最初は皮の部分を少々噛んで、皮の中に閉じ込められた肉汁をいただきます。その後、皮と一緒に中のお肉を食べます。(※火傷注意!) |
ヒンカリの正しい食べ方とは
ヒンカリには、正しい食べ方のお作法があります。
まず、つまみのような部分手にして、ヒンカリを逆さまにしてからかじってみてください。
最初の一口は、皮の部分を少々噛んで、皮の中に閉じ込められた肉汁をいただきます。
その後、皮と一緒に中のお肉を食べます。
ちなみに持ち手としていたつまみの部分は食べません(食べてもいいですが、茹で上がっていないため、美味しくないです…)
このように持ち手の部分を残すので、誰が何個食べたのか一目瞭然です。
ヒンカリを食べる時のお供となるのは、ジョージアワインではなくビールです。
小籠包よりも大きく、手をグーにした状態ほどのサイズがあるため、2~5個ほどで満腹感を覚えます。
気になるその味は?
ポークのヒンカリは、豚肉の濃厚なコクと肉汁が凝縮されています。玉ねぎの甘味やスパイスの辛味、パクチーの香りが三位一体に!
見た目は、小籠包ですが、中身は全く異なるエスニックな味わいが口の中いっぱいに広がります。
ヒンカリの作り方
作り方の参考動画
- ひき肉とスパイスを混ぜ合わせて中身の具をつくります(ベジタリアンの方は、マッシュルーム、チーズなどを合わせることがおすすめです。)具はスパイスの効かせたものが一般的で、お好みでパクチーのみじん切りを入れてみましょう。スパイスにはクミンやパプリカパウダー、チリパウダーが使われることが多いです。
- 強力粉、塩、水を混ぜ合わせ、皮をつくります。よく手でこねてまとまったら、少し休ませてから餃子の皮のように伸ばしていくきます。
- これに具を包み、ひだが寄るようにまとめあげ、中心をきゅっと閉じます。
- 沸騰したお湯で10分くらい茹でます。沈んだヒンカリが浮いてきたら2〜3分茹でて完成です。
ヒンカリ情報のまとめ
日本で食べられるお店は非常に少ないので、ぜひジョージアで本場のヒンカリを食べてみてはいかがでしょうか?
1個あたり数十円と非常に安価で、お腹は満たされます。
- ジョージアの伝統料理
- ビールやウォッカのお供に最高
- サイズは、小籠包よりも大きく、大きいもので大人の握り拳ほどある
- 中の具材は、豚・牛・羊肉が主流
- 皮が少々厚く、味はややスパイシーなエスニック風味
- 1個あたり0.8 GEL(約30円)くらい
- 食感が“モチモチ”している