この記事は”ジョージアで生きるためのジョージア語ブログ” 俺のジョージア さんに寄稿していただきました。
2019年秋、ラグビーワールドカップが日本で開催されました。
この大会では日本代表チームが初めてベスト8になり、日本中が大いに盛り上がりました。
国内でラグビーへの注目が高まっていることに加え、日本代表のみならず、海外のチームにも注目が集まっています。
本記事では、そんな海外チームの中から近年成長が著しいジョージア代表について解説していきます。
ラグビージョージア代表のチームについて
ジョージアラグビー代表について、以下の内容をまとめました。
- 歴史
- 戦績
- 監督
- 愛称
ラグビージョージア代表の歴史
ジョージアのラグビーチームはソ連時代に結成されましたが、当時はジョージア代表チームではなく、あくまでもソ連を代表するチームの1つでした。
その後、ソ連が解体した1991年にジョージアが独立を宣言し、翌年の1992年にワールドカップの加盟国になりました。
ラグビージョージア代表の過去の戦績
1992年よりラグビーワールドカップのメンバーリストには入っていましたが、2003年までワールドカップに参加していませんでした。
2003年に初めてワールドカップに参加して以降、5大会連続で出場を決めています。
2回目のワールドカップの出場で初めて試合、つづく大会にも勝利を収め徐々に勝数を伸ばしてきています。
ジョージアチームの監督
2019年日本ラグビーワールドカップではミルトン・ヘイグ氏がジョージア代表チームを率いています。
彼は1980年代にニュージーランド、イギリス、南アフリカのクラブチームで選手として活躍し、1991年よりコーチとしてのキャリアを始めました。
ニュージーランドやスコットランドのクラブチームのコーチを務めたあと、2012年からジョージア代表チームの監督として活躍しています。
ジョージアチームの愛称
ジョージア代表は「レロス」という愛称で呼ばれています。
レロスとは別名レロブルティと呼ばれるジョージアの伝統的な競技の名前です。
この競技は、村単位で行われていました。
村を2つのチームに分け、チームで1つのボールを奪い合い、先にゴールに運んだチームが勝利となります。
この競技はソ連時代にスポーツ化され、現在のラグビーに近いルールとなりました。
ジョージアにおいてラグビーがレロスという愛称で親しまれるルーツは、この競技を由来としているからです。
ジョージアのラグビーチームの強さ
2019日本ラグビーワールドカップ時点でジョージアラグビー代表はどれほどの実力を持っているのでしょうか?
世界ランキングやジョージア代表の武器などについて以下の内容をまとめました。
- 世界ランキング
- 日本ラグビーワールドカップでの活躍
- 国外で活躍している選手
- ジョージア代表の武器
世界ランキング
2019年11月現在、世界ランキング14位に位置しています。
2017年は最高位の12位でしたが、2018年から順位を落としています。
日本ラグビーワールドカップでの活躍
2019年秋に日本で開催されたラグビーワールドカップにおいて、ジョージア代表チームはウルグアイには勝利しました。
しかし、その後ウェールズ、フィジー、オーストラリアに敗北し1勝3敗でワールドカップを終えました。
国外で活躍している選手が多い
ジョージア代表には、ラグビー強豪国のフランスでプレーをする選手が多く所属しています。
その理由は1995年から2003年まで長きに渡ってジョージアの監督を務めたのが、フランス出身のクラウデ・サウレルであるからです。
ジョージアは1991年に旧ソ連から独立後、クーデターなどにより不安定な情勢が続いていました。
その不安定な社会情勢により、プロのラグビー選手ですらまともに食事もできない程困窮していたのです。
そんな彼らをプロとして活躍させ、困窮した生活から脱却させるために、クラウデ氏がフランスのラグビーチームにジョージアの選手を所属させるよう取り計らったのです。
このクラウデ氏の取り計らいによって、ジョージアとフランスの間にコネクションが構築され、現在に至るのです。
ジョージア代表の武器
ジョージア代表の武器と言えばスクラムでしょう。
パワー系の競技を得意得意とするジョージアにおいて、パワーを活かしたスクラムを担当するフォワードは、非常に高い身体能力を持っています。
ワールドカップ開催前に行われた、日本代表との試合では、結果的に日本代表チームに敗北はしましたが、スクラムでは日本代表を圧倒していました。
今後はフォワードだけではなくバックスの育成が進めば、更にジョージア代表は強くなるでしょう。
注目の選手
ジャバ・ブレグバゼ
ジャバ・ブレグバゼは現在日本のサンウルブズに所属しています。
彼は2018年にサンウルフズの強化選手に選出され、ジョージア人として初めてスーパーラグビーに出場もしました。
メラブ・シャリカゼ
メラブ・シャリカゼはジョージア代表チームの主将を務めています。
若干16歳でジョージアU18代表に選出される才能の持ち主で、26歳にして60近くのcapを保持しており、国際試合の経験も豊富です。
ラグビージョージア代表まとめ
現在のジョージア代表は少しずつランキングを落としている状況です。
しかし、チームとしてワールドカップにおける勝数を伸ばしてきています。
今後、主将のメラブ・シャリカゼを中心とした若手選手やユースの成長が進めば、より強力なチームとなっていくでしょう。